第15巻 与信集中リスクと大口信用供与等規制
目次
- ― 「一社が倒れたら終わる」状態を、どう測り、どう防ぐか
- 全体マップ(この一枚で流れがつかめます)
- 目次
- 1. なぜ集中が問題なのか ― 期待値は同じでも、分布が違う
- 2. 信用金庫は集中せざるを得ない業態である
- 3. 大口集中 ― 一社が倒れたら何が起きるか
- 4. 業種集中 ― 同時に傾く相手を数える
- 5. 地域集中 ― 資産と負債の両方が同時に傷む
- 6. 上位N先比率と HHI
- 6-1. 信用リスクの専門用語をほどく ― 損失を3つに分解する
- 6-2. 【設例】HHI を手で計算してみる
- 7. 相関という考え方 ― 第2巻の数理を資産サイドへ
- 8. 大口信用供与等規制 ― 唯一の量的な歯止め
- 9. 信用金庫特有の論点 ― 会員向け取引と保証
- 10. 【設例】集中したポートフォリオと分散したポートフォリオ
- 11. バーゼルの大口エクスポージャー規制との対比
- 12. 実務での留意点
- つまずきやすいポイント総まとめ
- まとめとセルフチェック
- 一枚でわかる全体像
- セルフチェック(説明できますか?)
- 用語集
- 参考文献・出典
第15巻 与信集中リスクと大口信用供与等規制
― 「一社が倒れたら終わる」状態を、どう測り、どう防ぐか
対象読者:信用金庫の審査・リスク管理部門で、ポートフォリオ全体の与信リスクを見る立場になった方。個別の債務者の査定(→第14巻)はできるようになったが、「全体として偏っていないか」をどう測ればよいかが分からない段階を想定しています。
ねらい:与信の集中を、大口(単一先)・業種・地域の3つの顔で捉え、それぞれの測り方と規制上の枠を理解すること。そして、信用金庫は制度上、集中せざるを得ない業態であるという前提の上で、何ができるかを考えられるようになること。
このテキストの特徴:第2巻(預金の集中)で学んだ数理が、そのまま資産サイドに使えることを示します。負債サイドで「大口預金者が一斉に引き出す」問題として扱ったものが、資産サイドでは「大口先が同時に傾く」問題として現れます。
他巻との接続:集中リスクの数理と相関の考え方は →第2巻第2章・第4.4節。債務者区分と引当は →第14巻。地区制限が生む構造的集中は →第0巻第4章。リスクアセットの計算は →第5巻第9章。複合シナリオでの検証は →第19巻。
全体マップ(この一枚で流れがつかめます)
flowchart TD
T["信用金庫は制度上、集中せざるを得ない(→第0巻第4章)<br/>・地区の外に出られない ・会員は地区内の中小事業者"]
T --> A["【大口集中】<br/>一社への与信が大きすぎる<br/>測り方:上位N先比率・HHI(→第2巻)<br/>規制:大口信用供与等規制(第Ⅳ部)"]
T --> B["【業種集中】<br/>特定業種に偏る(建設・不動産・観光等)<br/>測り方:業種別構成比・業種内の相関<br/>規制:直接の上限は一般に置かれない"]
T --> C["【地域集中】<br/>地区の経済に運命を委ねている<br/>測り方:地区の経済指標との連動<br/>規制:直接の規制はない"]
A --> M["規制で守られるのは大口集中だけ。<br/>業種・地域は自ら管理するしかない"]
B --> M
C --> M
M --> S["ストレステストで検証する(→第19巻)"]
style M fill:#fde,stroke:#c39
目次
第Ⅰ部 基礎編
- なぜ集中が問題なのか ― 期待値は同じでも、分布が違う
- 信用金庫は集中せざるを得ない業態である
第Ⅱ部 3つの顔
- 大口集中 ― 一社が倒れたら何が起きるか
- 業種集中 ― 同時に傾く相手を数える
- 地域集中 ― 資産と負債の両方が同時に傷む
第Ⅲ部 測り方編
- 上位N先比率と HHI
- 相関という考え方 ― 第2巻の数理を資産サイドへ
第Ⅳ部 規制編
- 大口信用供与等規制 ― 唯一の量的な歯止め
- 信用金庫特有の論点 ― 会員向け取引と保証
第Ⅴ部 計算例編
- 【設例】集中したポートフォリオと分散したポートフォリオ
第Ⅵ部 比較編
- バーゼルの大口エクスポージャー規制との対比
第Ⅶ部 まとめ
- 実務での留意点
- つまずきやすいポイント総まとめ/セルフチェック/用語集
第Ⅰ部 基礎編
1. なぜ集中が問題なのか ― 期待値は同じでも、分布が違う
新任担当者にとっての最初の関門は、次の直感です。
「100億円を1社に貸すのも、1億円ずつ100社に貸すのも、貸倒率が同じなら期待損失は同じではないか。」
期待損失は、確かに同じです。 しかし、損失の"ばらつき"がまったく違います。
【設例】(単純化した仮の数字)。貸倒率(債務者が破綻する確率)を各社1%、破綻すれば全額が損失になると仮定します。
| ケースA:1社に100 | ケースB:100社に1ずつ | |
|---|---|---|
| 期待損失 | 100 × 1% = 1 | 1 × 1% × 100社 = 1 |
| 実際に起こりうる損失 | 0 か 100 のどちらか | 0、1、2、3…と細かく分布 |
| 損失が5を超える確率 | 1%(1社が倒れたとき) | きわめて低い |
| 損失が50を超える確率 | 1% | ほぼゼロ |
一言まとめ:ケースAでは、99%の確率で損失ゼロ、1%の確率で壊滅的な損失100。ケースBでは、たいてい1前後の損失に収まる。 期待値は同じでも、経営が耐えられるかどうかはまったく違います。
自己資本が支えるのは、期待損失ではなく、期待を超える損失(非期待損失)です。 期待損失は引当で手当てし(→第14巻)、それを超える部分を自己資本が吸収します。集中は、この「期待を超える部分」を極端に大きくします。
⭐ポイント⭐:「引当は平均に備え、自己資本は偏りに備える」。集中リスクは、まさに自己資本が備えるべきリスクです。
💡 ここでつまずきやすい:「大口先は優良企業だから安全」
大口の与信先は、たいてい地区内で有力な企業です。だから信用力も高い。しかし、集中リスクの問題は信用力の高さでは解消しません。問題は「破綻する確率」ではなく「破綻したときに耐えられるか」です。破綻確率0.1%の優良先でも、その一社への与信が自己資本を超えていれば、0.1%の確率で債務超過になるということです。低い確率と、起きたときの致命性は、別の問題です。
2. 信用金庫は集中せざるを得ない業態である
ここは率直に認めるべき前提です。第0巻第4章で見たとおり、信用金庫には制度上の制約があります。
| 制約 | 集中への影響 |
|---|---|
| 地区の外に出られない | 貸出先が地理的に一箇所に集まる |
| 会員資格が地区内の中小事業者に限られる | 貸出先の業種・規模が偏る |
| 自己資本が小さい | 同じ与信額でも、自己資本比で見た集中度は大きくなる |
「分散すればよい」という教科書的な答えは、信用金庫には使えません。 地区外に貸出を伸ばして分散する、という選択肢が制度上ないからです。
では、何ができるのか。 本巻の答えは3つです。
- 測る。集中していることを、数字で把握する(第Ⅲ部)。
- 限度を設ける。制度上の規制に加え、自ら内部の限度を置く(第Ⅳ部)。
- 耐久力を確認する。集中先が傾いたときに耐えられるかを、ストレステストで検証する(→第19巻)。
担当者の心得:「集中しています」と報告するだけでは仕事になりません。「上位10先が同時に一段階格下げされたら、自己資本比率は何%になるか」という形で、耐久力の数字に翻訳してください。集中していること自体は業態の宿命ですが、それに耐えられるかどうかは経営が管理できることです。
ここまでの筋(3行)
① 集中しても期待損失は変わらないが、損失のばらつきが極端に大きくなる。
② 引当は平均に備え、自己資本は偏りに備える。集中は自己資本が備えるべきリスク。
③ 信用金庫は制度上集中せざるを得ない。だから「測る・限度を置く・耐久力を確認する」が答えになる。
第Ⅱ部 3つの顔
3. 大口集中 ― 一社が倒れたら何が起きるか
最も分かりやすい集中です。単一の債務者(またはグループ)への与信が大きい状態を指します。
測る単位で、注意すべき点が2つあります。
①「一社」ではなく「一つのグループ」で見る。 親会社・子会社・関連会社に別々に貸していても、経済的には一体です。親会社が倒れれば子会社も傾きます。したがって、信用供与の集中は、実質的な一体性のある企業グループ単位(信用供与等を受ける者と当該者と密接な関係を有する者)で捉えます(具体的な範囲の定義は法令で確認してください)。
②「貸出金」だけでなく、信用リスクを負っているすべてを合算する。 支払承諾(債務保証)、コミットメントラインの未実行枠、その企業の発行する社債・CP の保有(→第12巻第8章)など、形式が違っても信用リスクを負っている点は同じです。
💡 ここでつまずきやすい:「貸出金だけを見て集中度を測る」
実務でよくある漏れです。同じ企業に対して、貸出金50、支払承諾20、CP の保有10があれば、信用リスクの合計は80です。貸出金だけを見れば50に見えます。規制上の限度額の計算でも、対象となる信用供与等の範囲は貸出金に限られません。 自金庫の集計が、対象範囲を正しく捉えているかを確認してください。
4. 業種集中 ― 同時に傾く相手を数える
分散したつもりでも、同じ業種に偏っていれば分散していません。 建設業10社に1ずつ貸すことは、建設業1社に10貸すことに近い性質を持ちます。業界全体を襲うショック(公共事業の削減、資材価格の高騰、需要の消失)は、業界の全社を同時に襲うからです。
信用金庫の実務で注意すべき業種集中の例を挙げます。
| 類型 | 集中の生じ方 |
|---|---|
| 建設・不動産関連 | 地価・金利・公共投資に同時に反応する |
| 地区の基幹産業 | 特定の製造業の企業城下町、観光地の宿泊・飲食業など |
| サプライチェーンの連鎖 | 中核企業の下請け群。中核企業が傾けば下請けが一斉に傾く |
最後の類型が、信用金庫にとって最も見えにくい集中です。 業種分類上は「製造業」「運送業」「サービス業」とバラバラに見えても、取引先を辿ると同じ中核企業に行き着く、ということがあります。
担当者の心得:業種別構成比を見るだけでは足りません。「この地区で、どの企業が中核にいて、どれだけの取引先がぶら下がっているか」を把握しておく。これは統計では出てこない、営業店が持っている情報です。本部と営業店の情報を突き合わせる仕組みが、業種集中の管理の実質を決めます。
5. 地域集中 ― 資産と負債の両方が同時に傷む
信用金庫にとって最も構造的で、最も逃れがたい集中です。
そして、地域集中の恐ろしさは、資産サイドだけの問題ではないという点にあります。
flowchart TD
A["地区の経済が悪化"]
A --> B["【資産サイド】貸出先の業況が悪化<br/>→ 債務者区分の低下 → 引当増(→第14巻)"]
A --> C["【負債サイド】地域の住民・事業者の所得が減少<br/>→ 預金が流出(→第2巻第9章)"]
A --> D["【担保】地価が下落<br/>→ 保全額が縮小 → さらに引当増(→第14巻第3章)"]
3つが同時に起きます。 貸出は焦げつき、預金は減り、担保も目減りする。これが、地区に閉じた金融機関が抱える構造的なリスクの正体です。
第2巻第9章で「特定地域の基幹産業が悪化すると、地域全体の預金者が同時にダメージを受け、平常時には見えなかった相関が一気に顕在化する」と述べたのは、この裏面です。
⭐ポイント⭐:「地域集中は、資産と負債と担保を同時に傷つける」。だから地域集中は、信用リスクの問題であると同時に、流動性リスクの問題でもあります(→第2巻、→第19巻)。
ここまでの筋(3行)
① 大口集中は、グループ単位で、かつ貸出金以外の信用リスクも合算して測る。
② 業種集中では、業種分類だけでなくサプライチェーンの連鎖を見る。
③ 地域集中は、資産・負債・担保を同時に傷つける。信用リスクであると同時に流動性リスク。
第Ⅲ部 測り方編
6. 上位N先比率と HHI
集中度を測る指標は、第2巻第6章で預金について扱ったものが、そのまま使えます。
| 指標 | 計算 | 特徴 |
|---|---|---|
| 上位N先比率 | 上位10先・50先などの与信額が、与信総額(または自己資本)に占める割合 | 直感的で、経営に伝わりやすい |
| HHI(集中度指数) | 各先のシェアの2乗和 | ポートフォリオ全体の集中度を1つの数字で表す |
| 自己資本対比 | \(\text{上位先への与信額} \div \text{自己資本}\) | 最も実務的。耐久力に直結する |
3番目が最も重要です。 与信総額に対する比率だけでは、耐えられるかどうかが分かりません。上位1先への与信が自己資本の何%かが、「その1先が倒れたときに何が起きるか」を直接に語ります。
担当者の心得:集中度の報告は、「与信総額に対する比率」と「自己資本に対する比率」の両方で示してください。前者はポートフォリオの姿を、後者は耐久力を表します。経営が判断に使うのは、後者です(→第5巻第1章の「なぜ比率か」と同じ発想)。
6-1. 信用リスクの専門用語をほどく ― 損失を3つに分解する
集中度の計算に入る前に、信用リスクの世界で必ず出てくる3つの言葉をほどいておきます。研修資料でも当局の公表物でも、説明なしにアルファベット3文字で登場するため、ここで一度整理しておくと以降がぐっと楽になります。
信用リスクによる損失は、3つの要素の掛け算に分解できます。
| 記号 | 名称 | 日本語での意味 | 問い |
|---|---|---|---|
| PD | Probability of Default | デフォルト率(債務不履行になる確率) | 倒れるか? |
| LGD | Loss Given Default | デフォルト時損失率(倒れたときに失う割合) | 倒れたとして、いくら失うか? |
| EAD | Exposure at Default | デフォルト時エクスポージャー(そのときの与信残高) | いくら貸しているか? |
【設例】(単純化した仮の数字)
ある債務者に 1億円を貸しており、5,000万円が担保・保証で保全されているとします。この債務者のデフォルト率を年 2% と見込むなら――
| 要素 | 値 | 根拠 |
|---|---|---|
| EAD | 1億円 | 与信残高 |
| LGD | 50% | 保全されていない半分は回収できないと見込む |
| PD | 2% | 債務者区分に対応する見込み |
| 期待損失 | 1億 × 50% × 2% = 100万円 | 平均的に毎年これくらい |
この分解が実務で効く理由は3つあります。
第一に、打ち手が特定できる。 損失を減らしたいとき、動かせるのは3つのうちどれか、という問いに翻訳できます。
| 要素 | 減らす手段 |
|---|---|
| PD を下げる | 財務内容の改善支援、業況のモニタリング強化、そもそも貸さない |
| LGD を下げる | 担保・保証を取る(→第14巻第3章)。信用金庫の実務で最も現実的 |
| EAD を減らす | 与信枠の削減、残高の圧縮 |
信用保証協会の保証は、LGD を大きく下げる手段です。同じ債務者・同じ残高でも、保証が付いていれば期待損失は大きく変わる ― この構造が、保証付き融資が実務で重視される理由です。
第二に、債務者区分と引当の関係が見通せる。 第14巻で見た債務者区分の低下とは、実質的に PD が跳ね上がることです。そして引当率は、大づかみには「\(\text{PD} \times \text{LGD}\)」に相当します。第14巻第10章で「区分が2段階下がると引当が23倍になる」という設例を見ましたが、あれは PD が跳ね上がったという意味だったわけです。
第三に、集中リスクがどこに現れるかが分かる。 ここが本章の主題につながります。
PD・LGD・EAD の掛け算は、「1先あたりいくら損しそうか」しか教えてくれません。集中リスクは、この式のどこにも現れないのです。
なぜなら、集中の問題は「1先あたりの期待損失」ではなく、「複数の先が同時に倒れる度合い」と「1先の EAD が自己資本に比べて大きすぎること」にあるからです。前者を扱うのが次章の相関、後者を扱うのが本章の自己資本対比です。
💡 ここでつまずきやすい:「期待損失を計算したから信用リスク管理は完了」
完了しません。期待損失は平均であり、平均は引当金で手当てすべきコストです(→第18巻第3章3-2)。自己資本が備えるのは、平均を超えた部分(非期待損失)であり、集中はまさにその非期待損失を膨らませます。第1章の「期待損失は同じでも、損失のばらつきが違う」という議論は、この式では捉えられない部分の話をしていたのです。式で計算できることと、経営が知るべきことは、必ずしも一致しません。
担当者の心得:内部格付や引当の資料でこの3文字が出てきたら、「この数字は3つのうちどれを動かした結果か」を確認してください。「引当率が上がった」という報告の中身が、PD の悪化(債務者の状態)なのか、LGD の悪化(担保価値の下落)なのかで、打つべき手はまったく違います。第14巻第4章で「引当の増加要因を3つに切り分ける」と述べたのは、この分解と同じ発想です。
6-2. 【設例】HHI を手で計算してみる
HHI(ハーフィンダール・ハーシュマン指数)は、各先のシェアの2乗和です。名前は難しそうですが、計算は電卓でできます。2乗するという一点に、この指標の意味が全部入っています。
【設例】与信総額100の2つのポートフォリオ(単純化した仮の数字)
| X:集中型 | Y:分散型 | |
|---|---|---|
| 構成 | 1先に50、残り50を10先に5ずつ | 20先に5ずつ |
| HHI の計算 | 0.5² + 10×(0.05²) = 0.25 + 0.025 | 20 × (0.05²) = 0.05 |
| HHI | 0.275 | 0.050 |
同じ与信総額100でも、HHI は5.5倍違います。
なぜ2乗するのか。 2乗すると、大きいものの影響が不釣り合いに大きくなるからです。シェア50%の先は 0.25 を寄与しますが、シェア5%の先は 0.0025 しか寄与しません。シェアが10倍なら寄与は100倍。これは第1章で見た「大口先1件の行動のインパクトが大きい」という直感を、そのまま数式にしたものです。
💡 ここでつまずきやすい:「HHI がいくつなら危険か」という基準はない
HHI には「この値を超えたら危険」という絶対的な閾値がありません。使い方は、①自金庫の時系列で追う(去年より集中したか)、②同規模の他金庫と比べる、の2つです。単独の数値だけを経営に示しても判断材料になりません。HHI は「向き」を見る指標であって、「合否」を判定する指標ではないと理解してください。
なお、理論上の下限は「1 ÷ 先数」に近づきます(全先が均等なとき)。上の分散型Yは20先均等なので、ちょうど 1/20 = 0.05 になっています。この下限と比べると、実際のポートフォリオがどれだけ均等から離れているかが見えます。
7. 相関という考え方 ― 第2巻の数理を資産サイドへ
第2巻第4.4節で、預金者の同時流出を表現するために単一ファクターモデルを扱いました。
ここで \(M\) は全先に共通して効くショック(景気、地域経済、金利)、\(\varepsilon_i\) は取引先 \(i\) 固有の事情、\(\rho\) は共通ショックの効き方の強さ(相関)です。
この考え方は、もともと融資ポートフォリオの信用リスク計測(バーゼル規制の内部格付手法の基礎式)から借りてきたものでした。 つまり、本来の使い道は資産サイドです。
意味は預金のときと同じです。
- M(共通ショック):全債務者に共通して影響する景気・地域経済の動向
- 個別要因:その企業固有の事情(経営者の交代、取引先の喪失など)
- ρ(相関係数):共通ショックにどれだけ引きずられるか
ρ が高いほど、同時に破綻する確率が高まり、損失分布の裾が厚くなります。 平常時にはバラバラに破綻していた債務者が、不況期には一斉に破綻する ― これが相関の効果です。
信用金庫で ρ が高くなる理由は明白です。同じ地区の、似た業種の、規模の近い企業ばかりだからです。地区の経済という共通ショックの影響を、全員が同じように受けます。
担当者の心得:ρ を精密に推定することは困難です(→第2巻第4.4節)。実務的には、複数の ρ で試算して結果がどれだけ変わるかを見る「感度分析」を行い、ρ の不確実性そのものをリスクとして経営に説明するのが現実的です。「正解の ρ」を探すのではなく、「悲観的な想定ではどこまで悪化しうるか」を把握する目的で使ってください。
ここまでの筋(3行)
① 集中度は、与信総額対比と自己資本対比の両方で測る。判断に使うのは後者。
② 第2巻の単一ファクターモデルは、もともと資産サイドの道具。同じ発想がそのまま使える。
③ 信金は同じ地区・似た業種のため ρ が高くなりやすい。感度分析で不確実性を示す。
第Ⅳ部 規制編
8. 大口信用供与等規制 ― 唯一の量的な歯止め
3つの集中のうち、法令による量的な上限が設けられているのは、大口集中だけです。 業種集中・地域集中には、一般に直接の量的規制はありません。
大口信用供与等規制は、同一の相手方(および実質的に一体とみられる関係先を含む)に対する信用供与等の額に、自己資本に対する一定割合の上限を設ける規制です。
なぜ「自己資本に対する割合」なのか。 第1章で見たとおり、問題は「破綻する確率」ではなく「破綻したときに耐えられるか」だからです。耐えられるかどうかは、自己資本との対比でしか測れません。
| 内容 | |
|---|---|
| 対象 | 同一人および実質的に一体とみられる関係先への信用供与等 |
| 範囲 | 貸出金だけでなく、支払承諾・保有する社債等も含まれうる |
| 上限 | 自己資本に対する一定割合 |
| 根拠 | 信用金庫法および同法が準用する銀行法の規定 |
具体的な限度割合、分母となる自己資本の定義、対象となる信用供与等の範囲、合算すべき関係先の定義、例外・経過措置は、法令および自金庫の規程で必ず確認してください。 銀行法の枠組みでは自己資本の一定割合(広く知られた水準があります)が上限とされていますが、適用される数値と算定方法は原文で確認する必要があります。
担当者の心得:大口信用供与等規制は法令上の上限であり、経営として耐えられる水準とは別です。法令の上限ぎりぎりまで一社に貸せば、その一社の破綻で自己資本の大半が失われます。法令の上限とは別に、自金庫の内部限度(与信集中リミット)を、より厳しい水準で設定すべきです(→第18巻第6章)。内部限度の設定は理事会マターです(→第16巻第5章)。
⭐ポイント⭐:「法令の上限は越えてはならない線、内部限度は自ら引く線」(→第18巻第8章のリミットとリスクアペタイトの関係と同じ構図)。
9. 信用金庫特有の論点 ― 会員向け取引と保証
信用金庫の実務で、集中管理に関わる固有の論点を2つ挙げます。
①会員向け取引という制約。 信用金庫は、原則として会員向けの貸出を行い、員外貸出には一定の制限があります(→第0巻第4章)。会員は地区内の中小事業者に限られるため、貸出先の母集団そのものが狭い。これが集中の根本的な原因です。
②信用保証協会の保証。 保証付き融資は、実質的な信用リスクの相当部分を保証協会が負担します(→第14巻第3章)。したがって、
- 集中度を測るときに、保証付き部分をどう扱うかが論点になります。信用リスクの観点では保全されている部分は集中度から除いて見るのが実態に近い一方、規制上の限度額計算での取扱いは法令の定めによります。
- ただし、保証への依存自体が別種の集中とも言えます。保証制度の運用が変われば、多くの与信の保全状況が同時に変わるからです。
担当者の心得:集中度の指標は、「保証付きを含むベース」と「保証付きを除くベース」の両方で見てください。前者は規制上の管理に、後者は経済的な実態の把握に使います。片方だけでは、実態か規制かのいずれかを見落とします。
第Ⅴ部 計算例編
10. 【設例】集中したポートフォリオと分散したポートフォリオ
すべて単純化した仮の数字です。本シリーズの他巻と同じ金庫(コア資本160、リスクアセット2,400、自己資本比率6.67%)を使います。実効税率30%。
前提:貸出金2,000。2つのポートフォリオを比較します。
| ポートフォリオX(集中型) | ポートフォリオY(分散型) | |
|---|---|---|
| 上位1先への与信 | 80 | 20 |
| 上位10先への与信 | 500 | 200 |
| 上位10先が与信総額に占める比率 | 25% | 10% |
| 上位10先が自己資本に占める比率 | 313% | 125% |
| 業種の偏り | 建設・不動産関連が40% | 各業種10〜15%に分散 |
ストレスシナリオ:地区の基幹産業が悪化し、上位10先のうち3先(与信合計150 / X)、および同数(与信合計60 / Y)が破綻懸念先に低下。信用部分の70%を引き当てる(→第14巻第10章)。保全率は両者とも50%と仮定します。
ポートフォリオX の場合
リスクアセットの増加まで織り込めば、自己資本比率はさらに低下します。
ポートフォリオY の場合
2つを並べる
| X(集中型) | Y(分散型) | |
|---|---|---|
| 平常時の自己資本比率 | 6.67% | 6.67% |
| ストレス後のコア資本 | 123.2 | 145.3 |
| ストレス後の自己資本比率 | 5.13% | 6.05% |
| 低下幅 | ▲1.54ポイント | ▲0.62ポイント |
一言まとめ:平常時の自己資本比率はまったく同じ6.67%なのに、同じ性質のショックで、集中型は分散型の2倍以上の打撃を受けます。 そして、この差は平常時の自己資本比率にはまったく現れません。
担当者の心得:この設例が示しているのは、本シリーズが繰り返してきた構図です。平常時の指標は、集中というリスクを一切表示しません(→第19巻第1章)。集中の危険を経営に伝える唯一の方法は、「同じショックを当てたときに、どれだけ違う結果になるか」を計算して見せることです。集中度の指標(HHI や上位N先比率)は、そのための入口にすぎません。
さらに厳しいシナリオ:上位1先(与信80)が破綻し、保全を除く全額が損失になった場合。
一社の破綻だけで、自己資本比率が1ポイント以上低下します。 これが「大口集中は自己資本対比で測るべき」という主張の意味です(第6章)。
第Ⅵ部 比較編
11. バーゼルの大口エクスポージャー規制との対比
本家では何をしているか(第3層)。
国際的には、大口エクスポージャー規制という枠組みが整備されています。その骨格は次のとおりです。
| 論点 | 国際的な枠組みの考え方 |
|---|---|
| 上限の分母 | Tier1(最も損失吸収力の高い資本)に限定する |
| 上限の水準 | 単一の相手方グループに対して、Tier1 の25% |
| システム上重要な銀行(G-SIBs)同士 | より厳しい水準(15%)を適用する |
| 目的 | 一つの相手方の破綻が、他の金融機関の破綻を引き起こす連鎖(伝播)を防ぐ |
とくに3行目の意味が重要です。 G-SIBs 同士の与信により厳しい上限が課されるのは、大きな金融機関同士が相互に大きなエクスポージャーを持つと、1行の破綻が金融システム全体に連鎖するからです。世界金融危機では、この相互接続性が危機の増幅装置として働きました。
なぜ信用金庫にこの枠組みがそのまま適用されないのか。 理由は、本シリーズで繰り返し確認してきた構造と同じです。
- システミックな連鎖の懸念が小さい。信用金庫の与信先は地区内の中小事業者であり、その破綻が国際金融システムに連鎖することは想定しにくい。
- 国内の枠組みが既に存在する。信用金庫法・銀行法の大口信用供与等規制が、同じ目的(一社の破綻に耐えられるようにする)を果たしています。
- 業態の実情に合わせた設計が必要。会員向け取引という制約がある業態に、国際統一の枠組みをそのまま当てはめることは適切ではありません。
必ず押さえる位置づけ:バーゼルの大口エクスポージャー規制は信用金庫に適用されません。しかし、「集中は自己資本(それも質の高い資本)に対する比率で測る」「一社の破綻に耐えられる水準に抑える」という考え方は、業界標準の"ものさし"として、国内の規制にも自金庫の内部限度の設計にも入り込んでいます。とくに「分母を質の高い資本に限定する」という発想は、内部限度を設計するときの参考になります。コア資本のうち、繰延税金資産のように必要なときに消える部分(→第5巻第6章)を除いた実質的な損失吸収力で測れば、集中度はより保守的に見えるからです。
地域銀行ならどうか:国内基準の地域銀行も、同じ大口信用供与等規制の枠組みの下にあります。ただし、地域銀行は地区の制約がないため、地理的な分散を図る余地が信用金庫より大きいという構造的な違いがあります(→第0巻第3章)。
第Ⅶ部 まとめ
12. 実務での留意点
- 集中は自己資本対比で測る。与信総額に対する比率だけでは、耐えられるかどうかが分からない。
- 大口はグループ単位で、貸出金以外も合算して測る。支払承諾、コミットメントの未実行枠、社債・CP の保有も信用リスク。
- 業種分類だけでは業種集中は見えない。サプライチェーンの連鎖を、営業店の情報と突き合わせて把握する。
- 地域集中は、資産・負債・担保を同時に傷つける。信用リスクであると同時に流動性リスクです(→第2巻・第19巻)。
- 法令の上限と内部限度は別。法令ぎりぎりまで貸せば、一社の破綻で自己資本の大半が失われます。
- 保証付きを含むベースと除くベースの両方で見る。規制上の管理と、経済的な実態の把握は別の目的です。
- 集中度の指標は入口にすぎない。同じショックを当てたときの結果の違いを計算して見せるのが、経営に伝える唯一の方法です。
- ρ の正解を探さない。複数の ρ で感度分析を行い、不確実性そのものをリスクとして説明する(→第2巻)。
- 具体的な限度割合・対象範囲は必ず法令で確認する。本テキストの記述は枠組みの理解のためのものです。
つまずきやすいポイント総まとめ
| 用語・概念 | 章 | 一言で言うと |
|---|---|---|
| 期待損失が同じでも集中は危険 | 第1章 | 期待値は同じでも、損失のばらつきが違う |
| 引当は平均に、自己資本は偏りに備える | 第1章 | 集中は自己資本が備えるべきリスク |
| 「大口先は優良企業だから安全」 | 第1章 | 破綻確率の低さと、起きたときの致命性は別の問題 |
| 信金は集中せざるを得ない | 第2章 | 「分散すればよい」は制度上使えない答え |
| 貸出金だけで集中度を測る誤り | 第3章 | 支払承諾・CP の保有等も信用リスク |
| 業種分類では見えない集中 | 第4章 | サプライチェーンを辿ると同じ中核企業に行き着く |
| 地域集中の3重の打撃 | 第5章 | 資産・負債・担保が同時に傷む |
| 自己資本対比で測る意味 | 第6章 | 耐久力に直結するのは自己資本との比率 |
| PD・LGD・EAD の分解 | 第6章6-1 | 倒れるか/いくら失うか/いくら貸しているか |
| 集中は掛け算の式に現れない | 第6章6-1 | 期待損失の計算では集中リスクを捉えられない |
| HHI で2乗する意味 | 第6章6-2 | シェアが10倍なら寄与は100倍 |
| HHI に絶対的な閾値はない | 第6章6-2 | 向きを見る指標。合否を判定する指標ではない |
| 第2巻の数理は資産サイド発 | 第7章 | 単一ファクターモデルは元々信用リスクの道具 |
| 法令の上限と内部限度 | 第8章 | 越えてはならない線と、自ら引く線 |
| 保証への依存も別種の集中 | 第9章 | 制度の運用が変われば保全が同時に変わる |
| 平常時の指標に集中は現れない | 第10章 | 同じ比率でもストレス後の打撃は2倍以上違う |
| Tier1 の25%という発想 | 第11章 | 分母を質の高い資本に限定する |
まとめとセルフチェック
一枚でわかる全体像
- 集中しても期待損失は変わらないが、損失のばらつきが極端に大きくなる。引当は平均に備え、自己資本は偏りに備える。
- 信用金庫は制度上、集中せざるを得ない。答えは「測る・限度を置く・耐久力を確認する」の3つ。
- 集中には大口・業種・地域の3つの顔がある。
- 大口はグループ単位で、貸出金以外の信用リスクも合算して測る。
- 業種集中は、業種分類だけでなくサプライチェーンの連鎖を見る。
- 地域集中は、資産・負債・担保を同時に傷つける。信用リスクであると同時に流動性リスク。
- 測り方は上位N先比率・HHI・自己資本対比。判断に使うのは自己資本対比。
- 第2巻の単一ファクターモデルは、もともと資産サイドの道具。信金は同じ地区・似た業種のため相関が高い。
- 量的な法令上の上限があるのは大口集中だけ。業種・地域は自ら管理するしかない。
- 法令の上限と内部限度は別。法令ぎりぎりは、経営として耐えられる水準ではない。
- 平常時の自己資本比率が同じでも、集中型はストレス後の打撃が2倍以上違う。集中は平常時の指標に現れない。
- 国際的には Tier1 の25%(G-SIBs 間は15%)という枠組み。分母を質の高い資本に限定する発想は、内部限度の設計の参考になる。
セルフチェック(説明できますか?)
- 「1社に100貸すのも100社に1ずつ貸すのも同じ」がなぜ誤りか、損失分布で説明できる
- 引当と自己資本が、それぞれ何に備えるものか説明できる
- 「大口先は優良企業だから安全」がなぜ不十分か説明できる
- 信用金庫が制度上集中せざるを得ない理由を3つ挙げられる
- 大口集中を測るとき、グループ単位で見るべき理由を説明できる
- 貸出金以外に、集中度の計算に含めるべきものを3つ挙げられる
- 業種分類では見えない業種集中の例を説明できる
- 地域集中が資産・負債・担保を同時に傷つける経路を説明できる
- 集中度を自己資本対比で測るべき理由を説明できる
- 単一ファクターモデルの ρ が、信用金庫で高くなりやすい理由を説明できる
- 大口信用供与等規制の目的と、なぜ自己資本に対する割合なのかを説明できる
- 法令の上限と内部限度を分けるべき理由を説明できる
- 保証付きを含むベースと除くベースの両方で見るべき理由を説明できる
- 同じ自己資本比率の2つのポートフォリオが、ストレス後に大きく差がつくことを設例で示せる
- バーゼルの大口エクスポージャー規制の枠組みと、その発想が内部限度の設計にどう活きるか説明できる
用語集
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 与信集中リスク | 特定の相手方・業種・地域に与信が偏ることで生じるリスク |
| 期待損失 | 平均的に生じると見込まれる損失。引当で手当てする(→第14巻) |
| 非期待損失 | 期待損失を超える損失。自己資本が吸収する |
| 大口集中 | 単一の債務者(グループ)への与信が大きい状態 |
| 業種集中 | 特定の業種に与信が偏る状態 |
| 地域集中 | 特定の地域に与信・預金が偏る状態 |
| 信用供与等 | 貸出金のほか、支払承諾・保有する社債等を含む、信用リスクを負う取引の総称 |
| 大口信用供与等規制 | 同一人等への信用供与等に、自己資本に対する一定割合の上限を設ける規制 |
| 上位N先比率 | 上位N先の与信額が、与信総額または自己資本に占める割合 |
| HHI | ハーフィンダール・ハーシュマン指数。シェアの2乗和による集中度指標(→第2巻) |
| PD(デフォルト率) | 債務者が債務不履行に陥る確率。「倒れるか」を表す |
| LGD(デフォルト時損失率) | 債務不履行時に回収できず失う割合。「いくら失うか」を表す。担保・保証で下げられる |
| EAD(デフォルト時エクスポージャー) | 債務不履行時の与信残高。「いくら貸しているか」を表す |
| 期待損失の分解 | \(\text{期待損失} = \text{PD} \times \text{LGD} \times \text{EAD}\) |
| 単一ファクターモデル | 個々の動きを共通要因と個別要因に分解し、相関を表現するモデル(→第2巻) |
| 相関係数(ρ) | 個々の債務者が共通要因にどれだけ引きずられるかを表す値 |
| 信用保証協会の保証 | 中小企業の借入に対する公的な保証制度(→第14巻) |
| 大口エクスポージャー規制 | 国際的な枠組み。単一の相手方への与信を Tier1 の一定割合に制限する |
| G-SIBs | グローバルにシステム上重要な銀行 |
| Tier1 | 国際統一基準における損失吸収力の高い資本(→第5巻) |
| 内部限度(与信集中リミット) | 法令の上限とは別に、自金庫が設定する集中の上限(→第18巻) |
参考文献・出典
- 信用金庫法および同法が準用する銀行法の大口信用供与等規制に関する規定、ならびに関係政令・内閣府令(限度割合・対象範囲・合算すべき関係先の定義は原文で確認すること)
- 金融庁「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」(信用リスク管理態勢、与信集中の着眼)
- バーゼル銀行監督委員会「大口エクスポージャーの計測と管理に係る監督上の枠組み」
- 日本銀行金融機構局金融高度化センターの信用リスク・与信集中に関する各種資料
- 信用保証協会および中小企業庁の公表資料(保証制度の仕組み)
- 自金庫の信用リスク管理規程、与信限度に関する内部規程、理事会付議基準
本テキストは制度理解のための教育用資料です。本文中の与信額・保全率・引当率・比率はすべて設例用に単純化した仮の数字であり、実際の規制上の基準値を示すものではありません。大口信用供与等規制の限度割合、対象となる信用供与等の範囲、合算すべき関係先の定義、例外・経過措置は、法令および最新の監督指針により異なります。実際の管理・判断にあたっては、自金庫の審査/リスク管理部門および当局公表資料で必ずご確認ください。